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郷土料理があるように、お菓子にも地方によって様々な個性があります。小麦粉や乳製品を使ったお菓子がとても豊富なヨーロッパ。旅が大好きで、イギリスでお菓子作りを学ぶ米田桂さんに、ヨーロッパ各地のお菓子をレポートして頂きました。


3回目は、イギリスのお菓子Carrot Cake −キャロットケーキ− です。

イギリスでは、8月最終週のバンクホリデーという祝日を終えると、クリスマスまで休みがありません。日もどんどん短くなり、寒さも日増しに厳しくなるのを感じて、「長い冬が来る・・・」とすっかり憂鬱になってしまいます。こんなとき、私は気分転換に、ロンドンの各地で開かれるマーケットを巡ります。夏の間はついつい遠出してしまい、ロンドンをゆっくりと歩くことも少なくなってしまうので、この時期がロンドンを見直すとてもよい機会になるのです。

アンティーク、古着、蚤の市、といろんな種類のマーケットがありますが、私が行くのは特に「食」が中心のもの。ロンドンブリッジ駅近くのボローマーケットや、リバプールストリート駅近くのスピタルフィールドマーケットがお気に入りです。新鮮な野菜や肉・魚が手ごろな値段で買えるほか、スーパーでは見かけないような珍しいものも手に入ります。このため、週末はマーケットへ行って食材を買い込み、普段は作らないようなご飯を作ってみることにしています。いい品物は大体午前中になくなってしまうので、早起きして出かけることにし、マーケットの中で朝ごはんとコーヒー買って、食べながら店を見て回る、というのが定番のコースです。

私が行くマーケットには必ずケーキを扱う出店があって、素朴な焼き菓子を売っています。パウンドケーキやチョコレートケーキは定番でよく売っていますが、それ以上にどこへ行ってもあるのが実はキャロットケーキなのです。ほどよい甘さで少しスパイシーなところが、朝ごはんにもちょうどよくて、マーケット通いをするこの時期によく食べるお菓子です。


キャロットケーキ


  クリームチーズのアイシングを
  上に掛けて、さらに美味しく。

  【材料 クリームチーズのアイシング】
    クリームチーズ 80g
    バター 30g
    粉糖 25g



キャロットケーキ
Carrot Cake


▼ 材料 直径15cmのスポンジ型3個分

【材料A】
  薄力粉 150g
  ベーキングパウダー 小さじ1/4
  重曹 小さじ1/4
  ナツメグ 小さじ1/4
  シナモン 小さじ1/3
  クローブ 小さじ1/6
  塩 ひとつまみ

 油 160g
 砂糖 225g
 卵 1個
 卵黄 1個分

 ニンジン150g
 クルミ 70g
 熱湯 大さじ1

 卵白 1個分

▼ 下準備
  • オーブンを155℃で予熱する。
  • ニンジンを、チーズおろしの一番目の粗いところでおろす。
  • クルミを袋に入れ、麺棒でたたいて細かくする。(または包丁で刻む。)
  • スポンジ型に溶かしバターを刷毛で塗り、丸く切ったオーブンシートをそこに敷く。

▼ 作り方

  1. 材料Aをあわせて振るう。
  2. 卵と卵黄を合わせて溶く。
  3. 油と砂糖を泡だて器で混ぜ合わせる。そこに少しずつ2の卵を加える。ボリュームが増してなめらかにもったりしてくるまで混ぜる。
  4. 3に、おろしたニンジンとクルミを加え、木べらで混ぜる。
  5. そこに、1で振るった粉を3回に分けて加え、木べらで粉気がなくなるまで切るように混ぜる。
  6. 熱湯を加える。木べらで混ぜてなじませる。
  7. 別のボールで、卵白をあわ立てる。泡だて器ですくったら、角が立つぐらいまであわ立てる。
  8. 6.にあわ立てた卵白を加えて、泡を消さないように木べらで軽く混ぜる。
  9. 型に生地をそっと流しいれて、オーブンで40分ほど焼く。竹串を刺してみて、抜いたとき生地がついてなかったら中まで焼けている証拠。
  10. 型から出して、ケーキラックの上に置いて冷ます。

▼ 【クリームチーズのアイシング】の作り方
  • 室温に戻したバター(30g)と粉糖(25g)を白っぽくなるまで木べらで混ぜ合わせます。クリームチーズ(80g)を電子レンジで温めて少しやわらかくします。それを、バター・粉糖に加えて混ぜます。ケーキの上に塗ったり、お皿に添えて。



次回は最終回。旅先で見つけた美味しいお菓子をレポートします。12月更新予定、お楽しみに。

米田桂 (よねたかつら)
パティシエ。食べることが趣味(?)が高じ、イギリスでのSEの仕事を辞めて料理学校に入学。2002年に Hammersmith and West London College Pastry Course を卒業し、Londonでも話題のベーカリー Baker & Spice などで経験を重ねる。自然と都会が共存する、ロンドン北西部在住。「道路を隔てて反対側には、24時間営業のスーパーやデパートがふたつも入った大きなショッピングセンターがあるのですが、家の庭にはリンゴの木があって、リスがたくさん遊びに来る」のだそう。

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